(図)NOAA 海面温度マップ(2023年8月4日の観測)
台風6号 台風経路付近の海面温度の低下 新しい熱帯低気圧の発生
非常にゆっくり移動している台風6号ですが,台風周辺の比較的広いエリアの海域の海面水温が低下していることがNOAAの海面水温マップから確認できます.
NOAA 海面温度観測値の変化
以下は,太平洋西部における7月30日から8月4日までの海面水温マップ(NOAA SST グローバルマップを編集したマップ)です.
黄色は28℃〜30℃,オレンジ色は30℃〜32℃,黄緑色は28℃〜30℃の領域を示しています.
2023年7月30日
2023年7月31日
2023年8月1日
2023年8月2日
2023年8月3日
2023年8月4日
台風6号の位置と新しい熱帯低気圧の発生
以下は,気象庁台風予報図(2023年8月9日 02UTC )です.
台風6号の経度20度ほど東(大雑把に2000km東)の海域で熱帯低気圧が発生していることが確認できます.
図: 台風情報(気象庁)より
NOAA 海面温度現況
上の8月4日の観測データ(新データ公開まで2日ほど時間差があります)では,この熱低低気圧の周辺の海域で海面温度が30℃以上と高くなっていることが確認されます.
最新の NOAA GFS 予報(→ 記事「日本・東アジア NOAA GFS 予報アニメーション」)を見ると,可降水量は台風6号周辺,熱帯低気圧周辺ともに多く(70mmオーダー)なっています.
このエリアの大気中に大量に存在する水蒸気は,持ち上げられた水蒸気の凝結とそれによる潜熱の供給過程により,台風の維持・発達のエネルギー源となると考えられます.
最後に
台風は地震と異なり数日前であればある程度正確に予測可能な現象なので,気象庁のホームページなどからら最新の情報の入手し,影響を受ける可能性があれば事前の準備(旅程変更,非常用具準備,食料・水の確保)をしておくと安心です.
「台風情報」,気象庁
「自分で行う災害への備え」,気象庁
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